2007-06-20

大井浩明 @ 和敬塾

目白バ・ロック音楽祭 2007. 今年もリクレアツィオン・ダルカディア (6/16), これはこれでよかった, 場所も去年と同じ目白聖公会で, 安心して楽しんで聴ける. ちょっと暑かったけど.

もう一つは大井浩明のクラヴィコードによるバッハ (フーガの技法, 音楽の捧げもの). 彼の平均率クラヴィーア曲集はビラビッシモ! (今どうなっているの?) の配信で聴いたことがあったけど, 演奏者も楽器も生では初めて. 大井浩明ってこんなに大きな人なんだ...

かなり神経質な (緊迫した) 演奏で, 素人耳にはたまにミスタッチやトリルの失敗などがあって緊張感がとぎれることもあったけれど, 時折きわめてアブストラクトなセリー, 音の群れが現れてはっとさせられる.

Skip Sempe や Andreas Staier のような「軽快なるバロック」では全然ない.

最後には「アンコールにはウェーベルンの変奏曲 (? ウェーベルン編のバッハ?) を用意したけど疲労困憊したので勘弁してください」ということで, クラヴィコードを弾くのはかなり大変なことなのだろう. 来年に期待したい.

ところでクラヴィコード, 欲しいなぁ. キットもあるらしい:-) クヌスやアラン・ケイならオルガンということになるわけだが. モダンピアノの中でフォルテピアノに一番近い (と勝手に思っている) SAUTER の 1960 年代のピアノは手元に置くことができるようになったから, 次は.

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2007-06-04

オラショ

もう30年も前, nonesuch 盤のチベット仏教音楽にぶっ飛ばされて以来, いくらかは宗教音楽を聴いてきたけれど, こんな陶酔からも儀礼からも典雅からも高揚からも遠く離れた音楽はなかったように思える. それでいて祈りそのものである呟きだ.

と同時に考える. あのとき, ローマ・カトリックを全面的に受容していたらどうなっていたろうかと. それは祈る人を受け入れることとはまた全然違うことではあるのだが...

2007-05-27

シュルツ全小説集

ブルーノ・シュルツはクエイ兄弟の「ストリート・オブ・クロコダイル」の原作, 「大鰐通り」を書いた. 1892年にポーランドに生まれて, 1942年にユダヤ人として路上で射殺された.


シュルツの小説は動く図画工作のように見える, 「ストリート・オブ・クロコダイル」を見た後に読んだせいだろうか. 稲垣足穂に似ているとも言える. 小説はすべて平均して10ページに満たない短編の集まりだけれど, どの短編もつながっているし, ある意味で同じ話だから, 短編とは言えないかもしれない (足穂の小説がすべて同じ話の繰り返しなのと同じ. でも一千一秒物語の方がもっと短い!). シュルツはもともと画家なのだったし, 足穂は工作家だった (本当は飛行家だった). 足穂の工作は子供じみた大人が作る平面のおもちゃだけれど, シュルツの工作は大人じみた子供が作る毛の生えたおもちゃ. なぜ誰も足穂を原作にした映画を撮らないのだろうか? (まりの・るうにい氏のパステル画はある)

工藤幸雄の日本語も素晴らしい.

クエイ兄弟の別の作品「ベンヤメンタ学院」の原作者, ヴァルザーの「ヴァルザーの小さな世界」は残念ながら絶版みたい. ヴァルザーは工作家よりは夢想家だろうか (酩酊しているときの稲垣足穂だ).

「大鰐通り」と聞くとエリアーデの「ムントゥリャサ通りで」を思い出すけれど, その間にどんな関係があるわけでもない. シュルツもヴァルザーも足穂もクエイ兄弟も宗教学者ではない.

これらの間に関係があるとしたら, それはただ「世界模型」ということか.

2007-05-21

Maya Deren

マヤ・デレンのフィルムが...

http://www.bibi.vlog.br/archive/2007/05/maya_deren_short_films_i.html

http://www.bibi.vlog.br/archive/2007/05/maya_deren_short_films_ii.html

「午後の網目」以外はあまり記憶にないけれど.

# ジャック・スミスのフィルムはどこかで見られないだろうか?

# いや, まぁそんなことしている時間はないんだけどさ:-)

<追記 2007/5/23>

ジャック・スミスのフィルムはここにあった.

http://www.ubu.com/film/smith_jack.html

ここ, 60 年代までのほとんどの (所謂) アート・フィルムがあるような気がする.

# なぜかケネス・アンガーはないけど.

<追記 2007/10/2>

マヤ・デレンのフィルムの音楽を付けていて, パートナでもあった TEIJI ITO の音源は John Zorn のレーベル TZADIK から 3 枚ほど出ている. 一聴するとオリエンタリズムという感じがするけれど, よく聴くと, 今 John Zorn がリミックスし直したのかと思うほど, 精緻でよく作られている. スリーブに依れば, すべての楽器を彼自身が演奏していると書かれている.

これはすごいかもしれない.

30年前にマヤ・デレンのフィルムをみたときにはこんな音が付いているとはほとんど意識していなかったけれど.

TEIJI ITO は 1982 年にハイチで亡くなっているという.

2007-05-17

装飾写本の本


タッシェンから出た装飾写本の本, "Masterpieces of Illumination: The World's Most Beautiful Illuminated Manuscripts from 400 To 1600". ラテン系聖書だけではなく, イスラムも多いし, 若干ながらケルト, ユダヤ, マヤのものなどもある.

31.8 cm x 25.4 cm の大判, 全 504 頁カラーにして ¥3,351. きわめて美しい.

最近のタッシェンは, "Alchemy & Mysticism" もよかったが.

2007-01-16

アンダーグラウンド

アンダーグラウンド



おお, すごいぞ, バルカン・アナルシ!! 「まぼろしの市街戦」を思い起こさせる面もある. もちろんストーリはぜんぜん違うんだけど...

監督のクリストリッツァ, 狂ってるぞ. いい意味で.

2007-01-12

AKG K-400

もう多分 10 年くらい前に買った AKG K-400 だけど, どうやらイヤ・パッドのスポンジがいかれてきたみたいで, 細かい粉がさらさらとこぼれる…

イヤ・パッドの交換なんてできなそうだし, ま, 実用には問題ないんだけど.

すみれ荘 201 号

昨日は試しに落語の蔵で三代目柳家権太楼師匠の「佐野山」を買ってみたので, 今日は iTunes Store で柳家喬太郎師匠の「すみれ荘 201 号」を買う.

落語の蔵は mp3 (64Kbps, 48KHz, モノラル), 利用上の制約は無し, 18 分, ¥380, 単に mp3 ファイルが一つ手に入るだけだから, 管理は全部自分でやらなくちゃいけない. 誰がいつどこで演じたどういう話か, っていうメタデータも自分で管理する.

iTunes Store は AAC (32Kbps, 24KHz, モノラル), Apple の FairPlay がかかっている, 38 分, ¥500, 管理は iTunes がやってくれる (自分では管理できない).

それはそれとして, 喬太郎師匠, 面白い. 衒学的で, 取りあえずポストモダン的落語と言うべきか (言い過ぎか). 若い女の子 (?) もこれでげらげら笑っている (ように聞こえる) んだからたいしたもんだ. でもこれは本筋じゃない気もする.

そういや権太郎師匠の佐野山も, 他の話が侵入してくる話だった.

2007-01-11

JB、ラブジョイライブ

JB、ラブジョイライブ:

4/30までには, 何とか行ける状態にしなければ … !

落語の蔵

落語の蔵がオープンした.

覗きに行ってみると, 音源が DRM のない mp3 というのは偉い. 感心する.

ただ, 今のところは演目がいまいち魅力に欠けるし, サイトの作りもいまいちだし, 一席 380 円 (しかもそれはオープン記念特別価格なんだって) というのは微妙に安くない (高いとまでは言わないが).

目立つところでは「志の輔らくご BOX」の中身も一席ごとに売っていて, こういう活きのいいのがあるのはいいなと思うんだけど, こっちは一席 450 円もする. 現役の活きのいいのが, CD と違うライブ音源で安くたくさん聴けるといいんだがな.

いや, もちろん大師匠がたのネタももちろんいいんですけどね. このサイトの雰囲気だと, 片っ端から小金はたいて聴いてみよう, という気持ちにはなかなかならない. 残念.

山尾好奇堂: 目白バ・ロック音楽祭 2007 が始動

山尾好奇堂: 目白バ・ロック音楽祭 2007 が始動

今年も目白バ・ロック音楽祭! とりあえずアントネッロ行きたい!

小さな趣味のよい会場で, そこそこの値段で, コンサートでも CD でもなかなか聞けない音楽がまとめて聴けて, いろいろな発見があるのは貴重だもの.

2006-09-29

ユリイカ

ユリイカ10月号が吉田健一の特集, 9月増刊がタルホの特集, 現代思想の10月号が脳科学の特集. 青土社の本を一度に3冊も購うなんてあまり品のいいことではないけれど, しようがない.

吉田健一のお父さんは大磯に住んでいたけれど, 吉田健一本人は大磯に住んだことはないのではないだろうか. まぁそれはしようがない. 村上春樹の本だからといって買ったりしないもの.

なんで今頃タルホの特集なんだろうか. そもそも最近の若い人にとってタルホってどういう存在なんだろうか, と思ってつい買ってしまった. 見たことも会ったこともない, あんな人の本をいったい買う気持ちになるものだろうか? しようがない.

現代思想も年に一回くらいはこういう特集をして本を買わせようという算段だろう. それはわかっているんだけどしようがない.

2006-07-28

Bravissimo!

Bravissimo! と いう音楽配信サイトがあって, ここには特に古楽器を使ったバロック系音楽の充実に目を見張るものがあるのだが, 例によって「Windows Media Player9 以上で Windows2000 / Windows XP が動作するパソコンになります。現時点では Mac には対応しておりません。」わけだ.

それで昨日までこのサイトは自分の頭の中では存在しないことになっていたのだが, 遂に今日, コンテンツの魅力に負けて, 滅多に立ち上げない Windows2000 マシンを立ち上げて, コンテンツを購入してしまったのであった.

ところが, どうしても CD に焼くことができない. 理由がどうにも分からない. Bravissimo! サイトには「Q6. ROXIO の CDコピーソフトで焼けない - Windows2000 環境において、WindowsMediaPlayer から DirectCD などのプラグインを使って CD-R に焼けないという現象が何点か発生しておりますが、当社で再現性がなく解決に至っておりません。Roxio 社のサポートページもあわせてご覧ください。」とは (無責任にも) 書いてあるのだけれど, どこを見ればいいのかさっぱり分からない. 当社では再現性があります...

あぁ, Microsoft の技術なんかを使ってしまった私の負けです. Windows XP とかいうものを買えと言うのでしょうか. 最近は娘までが MMORPG をするために Windows を欲しがっています. 末世です.

というわけで, Bravissimo! 様. Windows Media 以外での配信をお願いします. それから, ついでですが, コンテンツのインデックスと見ようとすると, ブログになってしまうというのは, ちょっと見にくすぎです...

2006-07-14

高島野十郎

そうそう, そもそもはこれを見に行ったんだった. この正気じゃない絵は, 実際に観てみないとなかなか分からない.

例の蝋燭の絵は彼のすべてじゃない. すべてにピントの当たった絵, 影のない絵, まっすぐな線のない絵.

高島野十郎展

2006-07-13

深大寺

20 年ほど前に住んでいた, 深大寺植物園正門前のアパートを訪ねる. ついでに昔馴染みの調布駅前の古本屋「円居」へ.

亀山巌装幀の徳間書店版「少年愛の美学」稲垣足穂, 旧装版初版「 ムントゥリャサ通りで」エリアーデ, 「墓地 - 終わりなき死者の旅」中井英夫. 中井英夫はもういいんだけど, 「墓地」にはたまたま先日行った長崎二十六聖人墓地の話もあったので.

それにしてもこれだけの本が締めて ¥3,300. 総じて最近は一部を除けば古本の価格は安く, さだめし古本屋の経営は苦しかろう. 最近は世代も変わりつつあるのか, 1960~70 年代の, 自分がまだ中高生でなかなか買うに買えなかった本たちが古本屋の店頭に目立ち始めているような気もする.

2005-12-05

「あこがれ」1966

今日は「あこがれ」.

内藤洋子の出世作だけど, それよりも 60 年代の平塚が興味深い. 映画としては平塚でなくても, 八王子でも前橋でも大宮でもよかったのかもしれないけど, 神奈川の繁盛している商業都市としての最後の有様がここにある. 僕が平塚に来た 90 年頃もその面影は残っていた (例えば駅前の地元のデパートには古~いエレベータとエレベータ・ガールがいて, 最上階はお座敷食堂だったのだ!). ここ数年ですっかりやつれてしまったけれど.

タイトル・ロールから絵としてはかなりモダン.

脚本山田太一, 音楽武満徹, 監督恩地日出夫. 小沢昭一がよい.

maria ria

今日は maria rita の segundo. 悪くない. エリス・レジーナの娘というよりは, やはりマリーザ・モンテなどと同時代の音楽. レニーニがプロデュースの割りにはそんなにアクは強くない. これでライブ・レコーディングというのが凄い. DVD 付きの盤を買えばよかったかも.


"Segundo" (Maria Rita)

ところで...

CEC の AMP3300 + Quad 11L で聴くと, AMP3300 のボリューム修理のせいで修理前の過剰すぎる馥郁さはなくなったとは言え, 十分に艶がある. 古い Creek + Celestionもとてもいいんだけど, この艶は出ない.

2004-10-20

青山ブック・センタ復活

"宇宙を叩く―火焔太鼓・曼荼羅・アジアの響き (万物照応劇場)" (杉浦 康平)

先日, 復活なった青山ブック・センタ@六本木で, 杉浦康平の新著の著者サイン本を入手. とても嬉しい. 同業の方から頂くのを別にすれば, 著者サイン本なんて20年以上前の高野文子の「おともだち」 (当時は綺譚社版) 以来かも.

"おともだち" (高野 文子)

一緒に牛腸茂雄の写真集「Self and Others」も手に入って満ち足り.

"SELF AND OTHERS" (牛腸 茂雄)